死に急がないで!

昨日こんなことがあった。

駅からの帰り道、川にかかっている橋を通る。行きも同じ。

女性が橋から下に向いて川を眺めている。

何も話していない。

しかも台に足を乗せていて、下半身だけ手すりにかかっている。

上半身の向こう側は何もない。

 

自分も誰かいるのかな?何か変わったことでもあるのかな?

と思い、川を眺めたが何も変化はない。

その橋を通った人は、皆さん川を見た。

普通はそうだろう。

 

ある老夫婦が私に声をかけた。

「あの子何してるの?川には何もないよね?」

「気になりますね」

 

その会話のやり取りがこの後も続きそうではあったが、

それを遮るかのごとく、その女性は手すりに足をかけた。

 

私はその女性の背後に回り、肩を掴み、私の側へ引っ張ろうとした。

「死にたいねん!」と叫ぶ女性。私が掴んでいた肩を振り払おうとし、飛び降りようとした。しかし男の私のほうが力は強い。

肩を掴む手は私は伸ばしている。

私は179センチなので、日本人男性として背が高い。

 

観念した女性。ほっとした。

老夫婦が女性に「どうしたの?」と声をかけた。

「家族に嫌われた」「仕事が嫌になった。」など

私は全て聞こえなかったが、老夫婦の女性が丁寧に尋ねていた。

 

とりあえず警察に連れて行き、あとは警察に任せた。

 

命が救われてよかったが、老夫婦には感謝したい。

 

その女性は41歳。まだまだ生き延びれる。

 

死ぬことよりも、社会貢献を考えよう。

嫌なことがあったら、「与える」行為をしよう。

それが自分が救われる唯一の方法だから。